Kickstarterで初めて出資してみました。経緯をお話しします。
正直3Dプリンタは高額の凄い奴が大学にあるらしいけど、共用だし、怖いおじさん達(技術員)の許可が必要だし、化学系の自分がへんてこりんなCADデータ持って行って刷りたい!と言っても鼻で笑われてしまうのは目に見えていました。基本、研究費からお金を出さないといけないので"変なモノ"を刷ることは許されません。
ただ、3D CADを講義で少し触ったときの衝撃と、画面の中のモノを現実世界に投影してしまう3Dプリンタは一度は触ってみたいと誰もが思うのではないでしょうか。やっぱり失敗したいし、変なの刷ってみたいし・・・買うことにしました。
それからお手頃な3Dプリンタを探す旅にでました。興味を持ち始めた方が最初にするのは勿論、「amazonで検索」です。ダヴィンチ○○は低価格帯の3Dプリンタでは有名で、最初はもうこれで良いのでは?と思っていました。
ただ、皆様のブログを拝見して勉強していくうちに「なんか不具合や故障が多いのでは?」という疑念がわき起こります・・・。そして中華系の3Dプリンタなどを漁り始めます。「安かろう悪かろう」ということわざが脳裏を何十回とかすめます。Bonsai Labも候補に挙がり購入寸前までいきましたが、組み立てるのに丸一日費やし、その後のチューニングに苦労しているのを見ると初心者の私は躊躇しました。
結局、UP! Plus2が良いなぁと思っていましたが、軍資金が10万だったのでこれまた躊躇。そうこうしているうちに、何がいいのか分からなくなりました。
そんな中、Kickstarterで良さげなプロダクツが出資募集中らしいという情報を目にしました。Kickstarterに関しては前から一度出資してみたいという興味がありましたし、trinusのプロトタイプの完成度も高かったので、これはいけるのではないかと見込んで出資しました。レーザー刻印もできる盛り盛りのDELUXタイプ、送料込みで八万弱だったと記憶しています。
事業は見込額の10倍程度の出資を集め、無事GOが出ました。がそれからが長かった。まず進捗報告を1回/2weekぐらいでするよ!という当初の約束は見事に破られ、なにをしているか分からない期間が2ヶ月ほど訪れます。出来たよ!発送するよ!って言ってから2ヶ月ほどオフィシャルな通知が殆どない期間も訪れます。
気になって彼らのウェブをちょこちょこ見に行っていましたが、コメント欄は進捗は発送が遅れていることに対する世界中からの罵詈雑言。ただそれらに時々、中の人が返信しているところをみて生存確認は出来ていましたので踏み倒しはないかなぁと予想してました。
年が明け、流石に現状確認したい衝動にかられメールしてみました。返信を意訳すると「あなたのブツはいま中国でもうできあがってるから、すぐ発送するよ!空輸だよ!」という無駄にテンション高めのメールが。
それから2週間で来ました。ヤッター。出資してから約8ヶ月ぐらいでしょうか。良く待ちました。
てことで、初心者ですが、ちょこちょこ3Dプリンタの状況とかトラブルとか作ったモノとかも載せて共有できたらなぁとおもいます。証拠写真を数枚。
いまのところの所感
● 写真にはありませんがEnclosureの組み立てに凄い苦労。応急的に一部継ぎ接ぎに・・・。
● 付属のSD刺してもオートプリント開始せず。SDの中身見たらデータが入っていない・・・。Facebookのtrinusサークルから該当ファイルをダウンロードして入れたら無事動作。設定や調整をいじらずにフシ○ダネが一発目で綺麗に印刷されました(Facebookの非公開サークルは登録必須。そこでトラブルシューティングの知恵が蓄積してきています)。
● PC(Mac)との接続はドライバのインストールを試すも上手くいかず。時間もないためこれは一時保留。
● 上の対策として、STLファイルをPangoで読み込み、スライスや設定をして.pcodeファイルを出力、その後ファイル名をautoprint.pcodeに変えてSDカードに保存、Trinusに挿入すればスタンドアロンで刷ってくれます。ひとまずこの方法でソフトウェアがアップデートされるまで様子見。
今回学んだ教訓
● Kickstarterは事業が潰れることもあるから高額出資がめっちゃコワい。
● 日本の時間やサービス感覚でいるとイライラが募るので菩薩の心を持つ。
● 遅れたり不備があったからといって皆に混じって暴言を送らない。
● 3Dプリンタ・・・たのしい。
以上。